2024/10/31 【ブログ】
【ガイドの小箱】《たわらもとのお祭り ’24》八田のお祭り「伊勢降神社」
令和6年10月13~14日
この「伊勢降神社」、田原本町史には旧指定村社、祭神は在原業平。勧進年代や由緒ははっきりしないという。
400mほど西の天理市庵治町にも同名の神社があり、八田は「男神」、庵治は「女神」といい、夜な夜な男神が通ったという。
業平神だけに、さもあらんか。
境内には小さな祠の神社が多くあって、神々は賑やかだが、ふだんは森閑とした境内である。
ここで二日間天候に恵まれて13日の宵宮、14日の本祭り、例祭が行われ、子どもたちにとってはうれしいお祭りとなった。
この神社には八田「村神主(むらかんぬし)」がいる。本祭りには池神社の宮司があたるが、毎月一日と十五日には村神主がお参りすることになっているそうだ。
その村神主が例祭の「当屋(とや)」をつとめて「お渡り」の重要な役目を果たす。行列に担がれている「外居(ほっかい)」には神に供える「榊」のほか「米」「餅」などが入れられていて、鳥居をくぐると「ただいまほっかいが到着しました」と大声で神に伝えるさまは、杜に響いていかにも神聖であった。
この日は子ども神輿も出て、村中を「わっしょい わっしょい」と練り歩く。取り入れ間近の田んぼの中を「豊作間違いなし」の村のお祭りは、大人共々にぎやかに進められていた。